アトリエ金属蛙: ご注文品のお香合入れが形になりました。

2013/05/03

ご注文品のお香合入れが形になりました。

茶道具のひとつ、香合入れ。工芸品としては、合子(ごうす)とか蓋物(ふたもの)とかって言い方もするみたいです。詳しくはないのでそのへんはあまり鵜呑みにしないでいただければいいと思いますが・・・

いつかの記事で、板の状態からここまでご紹介しました。▼
一枚の銅板を、赤くなるまで熱する→水につけて急冷→叩く を繰り返して、徐々に深く絞っていきます。本体と蓋は、同時に進行しています。

そして、蓋と本体の径をぴったり合わせます▼
合ったら、次のステップ。

蓋を取るためのつまみになる部分に、葉っぱをロウ付けします。▼
この葉っぱは、シルバー925(sterling silver)の鋳造製です。
蓋の下敷きになってる輪っかは、これから蓋の内側に付ける部品(真鍮製)です。
はい、付きました。

本体の裏には、銘を彫ります。▼
まだ解りにくいですが、
色揚げすれば浮かび上がってくる・・はず。

銘として使っている篆字の「千紘」は、予備校時代の恩師からいただいた判の文字をそのまま使っています。恩師は書家なので 卒業の時に、石判を彫ってくれました。

さて、形は完成。あとは、煮色と、内側の仕上げ・・・今回は、箔を貼ろうと思っているので・・・ 
この香合入れのために、「抹茶色」と「灰青色」という名の新光箔を用意してみました。どちらも素敵な色なので、煮色で出た色によく合う方を、使おうと思って。ある程度予想はできるとはいえ、仕上がりの色は偶然に出るものですから。。。

板を切り出し始めてから 形の仕上がりまでちょうど一週間ほどでした。失敗してやり直してを繰り返して。

こうして立体になったモノが、自分の手を離れて立っていると、なんかもうほんと可愛くて仕方ない。
ただの「自立する体積」なのだけれど、だったら人間だって立体ですし ネ。



いい色に揚がりますように。

1 件のコメント:

work of art さんのコメント...

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